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ひとりの旅と、ひとつの本

私がインドネシア・バリ島にひとりで旅をする、と女友達に告げたら、旅立つ1日前に1冊の本を私に携えてくれ、この本と共にバリに渡ることになった。それは、「食べて祈って恋をして」。エリザベス・ギルバートという一人のアメリカ人女性がこの書を書き、日本語訳もされたこの本は、多くの日本人女性も知っていると思う。この本は3つの「I」がつく国に旅をしながら、「I」を取り戻していくというストーリーである。その3つの国とは、Italia=Eat、India=Pray、Indonesia=Love。インドネシア・バリに私は飛ぶからくれたんだ。

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一人旅に、大きな理由はなかった。でも、一人になりたかったし、一人で色々考え事をしたかった。いつもと違う場所で、いつもと違う空気や環境で、自分を研ぎ澄まし、自分に耳を寄せると、何が聞こえるんだろうと興味があった。たった一冊の本と自分しかいない、鳥の声と葉っぱがざわざわこすりあうだけしか聞こえないバリの庭で、本当にぼんやり過ごせたあの時間は、とてつもなく充実したものだった。

たまたまもらった本、たまたま決めたバリ、たまたまのシンクロニシティ。そういうのを感じて血肉にする自分は嫌いじゃない。オンナは、色々考えてるんだよって言いたくもなる。分かっていないのは、男だけだ(笑)で、また取り戻して、巣に戻るような感覚。

バリから帰国してから、好きが高じて、ジュリア・ロバーツが主人公を演じる同タイトルの映画も買い、何度も繰り返し見た。そしてまたバリに飛んだ。今度はダンスとガムランを習う為。すると、映画に出てくるバリ伝統術師クトゥ・リエに、クトゥ・リエの家の前に住む私のダンスとガムランの先生の導きで、逢えてしまったりもした。想う、というのは通じるなのかも、とまた感じる。

ひとり旅で得られるものは、こうした瞬間に気づける敏感さなのかもしれないと思う。ひとりで、ひとつやひとりを感じ、ひとつひとつ大切にできる感覚のようなもの。私の旅には、その時、自分に合ったひとつの本を携えていくようにしているけど、これが唯一の旅の友である。淋しくなんかない。自分自身の為に行く旅だから。

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