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中国蘭州~ウルムチまでの1900kmシルクロードバックパッカーの旅④

 最後の目的地は、ウルムチ。トルファンからウルムチまでも電車で145キロ、2時間だった。(硬臥、50元程度、116円換算で800円程度)これまでの長い道程からすると、あっという間に着く感覚になっていた。蘭州からウルムチまで1900km、そのうちのもう1755kmを私は移動したことになる。8日間が経過していた。

 

 ウルムチは、トルファンと比べると大都会で、高層ビルも地下鉄もバスも充実していた。さすが中国の最西端、新疆ウイグル地区の大都市だ。お隣はもうカザフスタンやキルギス、パキスタン。新疆ウイグル地区は中国政府からの独立を願っていて紛争も絶えないが、降り立ってみると穏やかで、確かに漢族の肌色や見た目もかなり違っていて、中国だというのには無理があると私も感じるほどだった。

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 新疆の料理は日本人の口に合うと思う。大きな皿に鶏肉と野菜をごった煮にしたトマト風味の料理や、ポロという羊肉と人参の炊き込みご飯、手で伸ばした麺に炒めたトマト味の野菜を乗っけて食べる拌麺、香辛料を降りかけながら焼く羊肉のサテ等、なんだか日本の料理とかけ離れ過ぎないそれらに舌鼓を打った。豚肉だけがない。イスラム教徒は豚肉が禁じられているからだ。

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 街からバスに乗り込み、少し山の方へ。ここは大自然の宝庫で、お隣がモンゴルというのもあってか遊牧スタイルの暮らしが残っている。ゲルで暖を取り、食事を分かち合う。馬に乗り、水を調達する。山々と厳しい自然の中の草原と低木の風景が広がった。水も空気もきれいだが、都会に行くと途端悪くなる、発展途上国の宿命を知った。

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 再び街へ。ウルムチには大バザールと呼ばれるマーケットがある。シルクロードの果て、ウルムチ。様々な人種の人たちが、生活に必要な香辛料や衣類や装飾品を売買していた場所。今もそこで変わらずに、エキゾチックな商品たちが所狭しと並べられ、色んな国や地域の言葉を交わしながら、モノとヒトが行き交う場所になっていた。私もひとつ、アラジンのランプのようなものを買い求め、バックパックに詰め込んだ。

 

 こうして、私の10日間のシルクロード1900kmの旅は終わりを告げた。

 かつての商人たち・文化人たちが行き交いした道。現代のように鉄道なんてない時代に、様々なモノや考え方がこうして運搬され、伝播され、根付いていったその道を、体感をもって丁寧になぞることが出来た。

 そこに山があるから、そこに湖があるから渡れなくて迂回する、そんな当たり前の道。そこに鉄道が出来、今でも人々が行き交う。

 つまらない争いや自分の中の闘いなんてちっぽけなものだよな、息づいている生活を営むそれぞれの人々、それぞれの文化の人々をぼんやり眺めていたらそう思えてきていた。

 そしてまた違う文化である日本に、私は帰り、仕事をする。

 いつまでもこの青い空と違う文化と違う時間の過ごし方を、忘れないで生きていきたいと強く願った。(完)

 

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